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日本でもヨガを実践することが一般的になってきた今、ヨガのエクササイズ的な要素以外である、心や思考に作用する「ヨガの教え」に興味を持つ方も増えています。

この連載では、ヨガの教え=ヨガ哲学を体系的に学べる『ヨーガスートラ』を、ヨガインストラクター養成校の講師・インストラクターたちが解説していきます。

第2章33節

ヴィタルカ・バーダネー プラティパクシャ・バーヴァナン

(YOGAを邪魔する)衝動的な考えに流されそうな時は、逆転の発想と行動で乗り越えましょう!

ヨーガ・スートラ(やさしく学ぶYOGA哲学ヨーガ・スートラ参照)

私たちの生活で生き続けるヨガの教え

【連載】第22回やさしく学ぶヨーガスートラ:~ヤマ(日常的に行わない方が良いこと)~」と、「【連載】第23回やさしく学ぶヨーガスートラ:~ニヤマ(日常的に行うと良いこと)~では、考えと行動について日常生活で無意識にやってしまう良くないことと、どう考え行動するべきかについて触れられていました。

人は誰しも心の奥では良いことと、良くないことを知っています。

育ってきた環境や文化など、それまでに身をおいてきた場所の信念や信条の違いはあっても、ヨガは変わることのない、自分と自分以外のものにおいて調和をとる方法を何千年も昔から伝えてきました。

ヨガがこれだけ世界中でブームになっているのも、人の根本的な課題を解決するのに良い方法であるとヨガが考えられているためでしょう。

それと同時に世界中の人たちが自分と自分以外のものにおいて、ヤマ(日常生活ですべきでないこと)・ニヤマ(日常生活ですべきこと)の教えの通りに生活できたら良い、と分かっていても、なかなか変えることのできない考えや行動に課題を感じていることも事実です。

ネガティブからポジティブへの転換方法

あなたはネガティブな考えに陥った時に切り替える方法をもっていますか?

ヨーガ・スートラではヤマ・ニヤマを説いた後、その反対の衝動に流されそうになった時にはどのように過ごせば良いのかを教えています。

そこには暴力や嘘、執着などヨガと反対の衝動に動かされそうな時は、それとは逆転の発想と行動をすることで乗り越えなさい、と記されているのです。

例えば、楽しみにしていた予定が雨でキャンセルになったとしたら、あなたはとても残念な気持ちになるでしょう。

変えることのできない天気に憂鬱な気分になるかもしれません。

そんな時に役立つのが、今回のテーマである「逆転の発想」です!

撮りためていたドラマを見たり、購入してから手付かずになっていた本を読むのもいいかもしれません。

普段、見過ごしていた家の掃除に取り組むのも良いし、最近連絡をとっていなかった友人に連絡をとってみるのもおススメです。

ひょっとすると雨で楽しみにしていた予定がキャンセルになったその日、その時間は「雨が降ったおかげで〇〇できた!」とあなたの人生をポジティブで、より豊かにする時間へと転換するかもしれません。

「雨が降った日」という事実は変わっていないけれど、捉え方を変えることで、あなたの人生を自分の望む方向へ導くことができるのです。

物事は2つでひとつ

善と悪、白と黒、コインの表と裏のように物事は、すべて2つの側面を持っています。

その2つの側面がどちらか一方しか存在しないとしたら成立するかというと、成立はしませんよね。

明るい光があるから、暗い闇が存在する。

ずーっと光の世界であれば、私たちはおそらく疲れてしまうし、ずーっと暗い闇の世界が続いていたら、気がめいってしまうかもしれません。

光があるから闇のありがたさが分かり、闇があるから光のありがたさも分かる。

表裏一体。

2つの側面はその2つが存在してはじめて1つの物事を存在させているのです。

そう考えると物事は全てポジティブな出来事なのか、ネガティブな出来事なのか曖昧で捉え方ひとつでどちらにも転換させることができるのです。

幸せになる方向へ。ヨガで自分の人生の舵をきる。

そうは言っても簡単に考えの捉え方を変えることができたら、こんなにもヨガは広まっていませんよね。

では、日常生活をどのように送ったら良いかというと、ヨガの世界では、瞑想をすると良いと言われています。

瞑想といっても坐法を組んで自分と長時間かけて向き合うというようなものではなく、「思考に気づく」ということを習慣にする本当に簡単なものからはじめてみてはいかがでしょうか。

人はいつの間にか思考が自動運転になりやすいのです。

例えば、雨が降った時には「肌寒いし、足元が悪くなって外に出ずらい。憂鬱だな。」とか、朝早く起きることに対して「心地よい睡眠時間が奪われる。もっと寝ていたいのに早起きだなんてとんでもない!」といったように物事に対する印象や思考パターンを持っていたとします。

これが良い悪いということでなく、「雨が降っていて肌寒い」や、「早起きしないといけない」という、変えられない事実に対して、捉え方を選ぶことはでき、それを選ぶのは自分で自由であると、ヨガは教えてくれています。

そして今、変えられない事実に対して、沸き上がってきた感情や思考を「どういう捉え方をしているのか?」を、見極める手段として瞑想をするのです。

ひとつの捉え方として、「雨が降っている。普段できないことに取り組める良い機会だ!」、「早起きする。より1日を効率的に過ごすために、これから早寝早起きを習慣にしてみよう!」というように転換してみるのです。

そうすると、先程まで感じられていた憂鬱な気分が、自分をよりよく過ごさせるための幸せの種に感じられてきませんか。

思考パターンは根づいているものもあり、一度ではなかなか転換することはできないかもしれません。
そしてネガティブな思考や感情に蓋をして見ないようにするということを言っている訳でもありません。

ヨガ的人生をさまたげるのはいつでもヤマ・ニヤマと逆の考えです。

その衝動に思考や行動が自動運転で流されそうな時には、まずは「気づく」だけでもよいのです。

もし自分ひとりで実践するのが難しいと感じたら瞑想アプリのような自分の思考を振り返るツールを活用してみるのもおススメです。

瞑想前と後で思考に転換が起こっていることを記録することができますよ。

そして自分の捉え方の選択で衝動を乗り越える練習を繰り返し行い習慣にする。そうすることでヨガ的生活に自分を導く準備ができてくるでしょう。

これがプラティパクシャ・バーヴァナン(逆転の発想)です。

今年こそ変えたい習慣や思考がある方は、ヨガのアーサナをとることも行動を変え、思考を変える手助けとなりますので気軽にレッスンにも来てくださいね!

授業ではその手立てをより詳細にお伝えしています。ご興味があれば、ぜひヨガスクール FIRSTSHIPの授業にもお越しください。
いつでもお待ちしています。

【連載】第1回やさしく学ぶヨーガスートラ:「今」に意識を置くということ

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