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ヨガの知恵でズバッと解決 教えて!ヨガ哲子の部屋

本日のお悩み

仕事や、やらなきゃいけないことがたくさんあるのに「やる気が出ない」「仕事に行きたくない」「全てがとにかく面倒で何もしたくない」…こんな鬱々とした気分が毎日続いてしまうのは、一体どうして?

“5月病“という言葉があるように、この時期はなんだか気持ちがどんよりとしてしまうことがあるものです。

まずヨガ哲学では、心にはサットヴァ(純質)、ラジャス(激質)、タマス(鈍質)の3つの質があり、日々の心は、この3つがバランスをとっている状態と考えます。

サットヴァ(純質):心が落ち着いていて調和が取れている状態
ラジャス(激質):活動的、野心的、または心が激しく揺れ動く状態
タマス(鈍質):休息、無気力、または心が不活発な状態

この中で、ヨガで目指すのはサットヴァ(純質)ですが、ラジャス(激質)やタマス(鈍質)も必要であり、誰の心にも備わっています。

3つの質があるから考え、動き、休む、ということができます。そのため、一時的に落ち込んだり、悲しくなったりすることは、生きている限り自然と起こることなので、思い詰める必要はありません。

無気力感がずっと続く、といった場合は、この3つの心の質のバランスが大幅に崩れている状態だと考えられますので、まずは自分を取り巻く環境、状況を見つめ直す必要があります。

その上で、次の段落でご紹介するヨガの“心を整えていく”という作業を行いましょう。

■その1 今の自分の環境・状況を見直して、休養を取る

仕事や日々やらなくてはいけないことが極端に増えたり、人間関係のストレスを抱えたり、心やカラダに過剰に負荷がかかっていませんか?

結婚・引越し・転職など、ライフステージや環境の変化が重なった時にも注意が必要です。

このような状況が続き、心やカラダの疲労が限界(過剰なラジャス状態)を超えると、その反動で無気力状態(過剰なタマス状態)になることがあります。

無気力な状態がずっと続くというのは、「お休みが必要ですよ」という心の必死の叫びでもあるのです。

深刻な状態になる前に、無理せず立ち止まって、真剣に“休養”をとる計画を。

■その2 規律を保って生活する

その次に行って欲しいのが、規則正しい生活を習慣化すること。

規則正しい生活、と聞くとあまりにも普通すぎるかもしれませんが、これができていない人が結構多いのです。

特に無気力状態の人は、まずはここから始めてください。生活リズムを整えるほかにも、毎朝、散歩やヨガ、瞑想をする、などの習慣も効果的です。

自分で決めたパターンを淡々と守っていくことは、心のバランスの乱れ(揺れ動き)を留めて落ち着かせる役割もあります。

■その3 心が豊かになることをする

休養中は仕事はもちろん、日々の雑事を一旦お休みし、積極的にあなたの心が喜ぶことを優先して行いましょう。

読書や趣味、好きなこと、自分自身のためになる勉強を行うなど、心が豊かになるようなことをしてみてください。

休養中に、これを繰り返すことで少しずつ気力が戻り、心の調和が取れていきます(サットヴァの状態)。

■その4 結果に執着しない

真面目で頑張り屋なタイプほど、自分の求めた結果通りに物事が進まなかったときに自分を追い込んでしまいがち。その失望感は、無気力状態を加速させてしまいます。

物事に対して一生懸命、心を込めて行うことは大切なことですが、その結果に執着しすぎてしまうと、「もっと上手くやれたはず」「あんなに頑張ったのに、ムダだった」と、苦しみが生まれます。

ヨガの教えでは、たとえ上手くいかなかったとしても、望んでいた結果への執着は“手放し”、現れた結果を素直な気持ちで“受け取る”という考え方をします。

結果ではなく、“過程”にフォーカスすることで失望感は避けられ、心の状態を乱さず、落ち着いた状態を保つことが可能になります。

これらのステップは、乱れた心のバランスを整えて行く作業として、ヨガでは日頃から行うものとして教えています。無気力状態が続くな…という時はぜひ実践してみましょう。

本日のお言葉

カラダの落ち着きは、意図的にリラックスすることによって、姿勢の快適さは、限りないことに瞑想することで得ることができる。 ヨーガ・スートラ 2章47節

またお会いしましょうね♪

ヨガ哲子

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