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日本でもヨガを実践することが一般的になってきた今、ヨガのエクササイズ的な要素以外である、心や思考に作用する“ヨガの教え”に興味を持つ方も増えています。

この連載では、ヨガの教え=ヨガ哲学を体系的に学べる『ヨーガスートラ』を、ヨガインストラクター養成校の講師・インストラクターたちが解説していきます。

瞑想で得られる能力と、瞑想の目的

第3章16節からは、「瞑想を深めると副産物として特別な能力が身につく。」と記されています。同時に、その能力に翻弄されてはいけないことも解かれています。

能力とはなにか?瞑想の目的とは何か?

今回は第3章37節を軸に、その他の節をまとめてご紹介しましょう。

第3章37節
テー サマーダウ ウパサルガー ヴュッタネー シッダヤハ
これら瞑想で現れる力は、心が活動し、考えが動く時に起こる力なので、瞑想を深める場合、妨げになることがあります。

ヨーガ・スートラ(やさしく学ぶYOGA哲学ヨーガ・スートラ参照)

瞑想をすると特別な能力が現れる

まず、瞑想は「特別な能力を目的」にするものではなく、「自由と幸せに満ちた自分に気づく」ことを目的に行うものだと覚えておきましょう。

皆さんの中にも、瞑想を初めてから何かしら変化を感じていたり、ひらめき(ピンときた!)を受けとる経験が増えたり、直観力が増したり、ラッキーと思えるような引き寄せ力が強くなったり!

今までとは少し違った感覚を覚え、経験する方もいるかもしれません。

瞑想すると、今まで気づかなかったことに気づけるようになるので、「なんか私、どうしたの?」と、思うこともあるかもしれません。それは、瞑想が進んだ証拠です。

何か現れた時に慌てないために、特別な能力が現れることを瞑想の前知識として持っておきましょう。

なぜ特別な能力が現れるのか?

「瞑想する」とは、瞑想の3ステップ(サンヤマ)でご紹介したように、「集中する」練習から始まります。つまり、瞑想は「深く集中する」ことだと言い換えられます。

「深く集中する」とは、考えを一つの対象に注ぎ続けることです。

自分独自の狭い考え・感情を鎮め真実を見つめるのですから、普段は知り得ない物事の真理が理解できるようになる。という訳なのです。
例えば、天体に集中している天文学者は、常人には計り知れない宇宙の謎を解き明かしています。そのように考えると分かりやすいですね。

また、私たちは普段、無意識のうちに限界を脳にすりこんでいます。
例えば「知らない言葉は理解できない」「目に見えるものしか信じない」などなど。

それらは、実は独自の思い込みです。

無意識にすりこまれた限界を外し、人間の脳をフル活用できたら様々な能力が開花すると言われています。

瞑想では自分の小さな価値観を通さずに集中する。という練習です。

脳のすこりみを溶かし本来の機能を回復させていく作業とも言えるかも知れません。

瞑想によって現れる特別な能力とは?

さて、ヨーガ・スートラにはどのような能力が記されているのでしょうか?

第3章16節から36節までの中から、いくつかご紹介します。

■第3章17節「言葉に瞑想すると、生物の言葉がわかる」

『言葉の意味と音が混ざり合って起こる部分(音と意味のつながり)に瞑想すると、全ての生物の多様な言葉の知恵が生まれます。』

ペットが何を感じているのか、飼い主さんならよく分かりますよね。ペットに愛情を注いでいる時は別の考えが鎮まりペットの心に集中しているからです。

この能力はさらに深めていくと、動物や植物の言葉が分かる。という特殊能力にもなり得ます。

■第3章18節「自分の性質に瞑想すると、過去世がわかる」

『自分が直接体験する原因である、生まれながらにもっている潜在的な性質に瞑想することによって、過去世の知恵が現れます。』

多くの方は、自分のことがよく分からずに悩んでいるのではないでしょうか?
得意なこと、苦手なこと、喜びを感じることは何でしょうか?

自分と向き合ってみると、潜在的な望みや能力に気づいたりします。

さらに深く洞察していくと、その能力や性質は、過去世の行いから引き継いでいる。

また、過去世で成せなかった課題をクリアするために備わっていると気づきます。
そう気づくと、今世での使命や課題を発見することでしょう。

自分自身を生かし、よりスムーズに生きる助けとなります。

■第3章19節「考えに瞑想すると、他人の心がわかる」

『自分の考えにサンヤマ(瞑想の3ステップ)をすると、他人の心に関する知恵が現れます』

心もカラダも自然界の摂理と法則のもとに働いています。自身の思考や行動パターンの「仕組み・原理」を深く理解すると、他人の思考・行動パターンの理由が理解できます。

相手の喜びや苦しみの背景を理解し、受け入れる心の器が大きくなることでしょう。

■3章23節「慈悲の瞑想で、真の強さを育む」

『慈悲や美徳に関して瞑想することによって、力が現れます。』

やさしさ ・慈悲 ・受け入れる心 ・寛容さ
この4つの美徳に瞑想(集中)することを勧められいています。

反対の言葉を考えて見ましょう。

憎しみ ・嫌悪 ・拒絶 ・執着 
などでしょうか。

これらの感情の裏側にあるのは「怖れ」です。

何かを敵だと見なし、戦うのは「怖いから」ですね。自分は奪われる存在、弱い存在だと見なしている考えです。そのため、拒絶が生まれ、心もカラダも鎧のように硬く強ばらせます。

一方、4つの美徳を身につけるというのは「愛」の考えです。敵はいませんので怖いものがありません。
それは本当の強さと言えます。

どれも人間性が高まりそうな内容でしたね。

他にも、「北極星に瞑想し、星の動きを知る」「自分のカラダの全身を観て、知る」など様々あります。

ものすごい集中力と興味を一点に注ぐと、どんな分野でも常人には計り知れない真理が見えてくると考えられます。

特別な能力は自由と幸せのために、現れ使われるもの

しかし「能力を得ることが目的」になると、瞑想の妨げになると説かれています。

例えば、「人の心がわかる」という能力を他人のコントロールに使っては、自由と調和は生まれません。さらに能力を失うことへの恐れや、執着から自由になれないのです。

人の心がわかったり、生き物の言葉が理解できたり…

それらは、自他の違いを理解する大きな心が育まれたり、自然の摂理への信頼が生まれるきっかけとなるでしょう。幸せに生きるには大変役立ちそうです。

これらの能力は、瞑想の目的である「自由と幸せな自分で生きる」一つの術だと心得ておきたいですね。

瞑想の目的、それは「自由と幸せに満ちた自分に気づくこと」

ヨガ哲学の世界では『私たちの大元は一つのエネルギーでつながっていて、その一つのエネルギーからできていて、それが様々な形に変わって、私たち一人一人、この世界の全てが存在している』と考えられています。

瞑想をして、考え・感覚・感情を鎮めると、自ずと大元のエネルギーに戻ることができると言います。

そのエネルギーにつながり、そのエネルギーを受けとったとしても、その大元のエネルギーはエネルギーの源であり、常に生れています。そのエネルギーは枯渇することなく、常に満ち溢れています。

瞑想の本来の目的は、この大元のエネルギーに戻ることです。

大元のエネルギーには全てが含まれるのですから、様々な能力が現れるのは、むしろ当たり前のこと。

自分の得た力に執着しない時、心は本当の強さとしなやかさを持って、純粋な自由と幸せの中に包まれると言います。

皆さんも、迷走を続けることで、どんな感覚が体験できるかよく観察してみてくださいね。

そして、いよいよ最終章の第4章では、そんな完全な「自由」について記されています。

どんな解説になるのかお楽しみに♪

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